・出世/昇級スピードは?
・評価制度は?どうやったら出世できるの?
といった、質問に答えていきます。
メーカー志望の方の参考になれば幸いです!
年収や昇給ペース
皆さんがまず気になるのは年収ですよね。
もったいぶらずに答えていきます。
年齢 | 年収 ※基本給で残業代なし | 職位 |
-29 | 400~500万円 | 一般職 |
30-34 | 500~600万円 | 一般職 |
35-39 | 700~900万円 | 管理職~課長職 |
40-50 | 800~1000万円 | 課長職~部長職 |
51以上 | ≧1,000万円 ※職位次第 | 部長職~ |
どうでしょうか?思ったより「低い」と感じ方もいらっしゃるかもしれません。
部署によって残業時間に大きな差がありますが、残業代を加えると34歳あたりまでは550-650万円程度かと思います。
コンプライアンスや法令遵守を強く意識するので、残業代は満額でます。
毎年5,000円前後、職位が上がる時は1~2万円の昇級があります。
イニシアティブはないので、この点はモチベーションを下げる一因になっていると思います。
寮・社宅が完備されており、寮は5,000円/月前後、社宅は20,000~30,000円/月前後の賃料です。
したがって、給料の大半は手元に残ります。
30歳半ばで管理職に昇格し、給与が大幅に上昇します。
管理職であって役職(課長や部長)に就く前だと、残業代も支給されるため年収が1,000万円近くになる事もあります。
役職に就くと残業代が出なくなるので、給料が下がる事もあるようです。
40歳前後で課長、50歳前後で部長となります。
50歳後半から極一部の社員が役員の道を歩みます。
役員に登り詰める方法を私ではお教えできませんが、傾向を3項目でお話したいと思います。
評価制度
良くも悪くも役職に就くまでは全く同じ昇級ペースで、成績評価も平均点しかつきません。
住友化学時代では、年度始めに新しく着任した上司から「平均点しかつけないから」と言われてスタートしました。
と酷くモチベーションを削がれた思い出があります。(辞めた大きな理由の1つです)
というのも、昇格が速まるのにも遅くなるのにも人事部に説明しなければならないので、このような手間を上司はとりたくない事が多いのです。
また、平和と秩序を守るためでもあります(笑)
同じ部署内で若い方が年配社員を追い抜いて職位が上がったことは見たことも聞いたこともありません。
アメリカでは主流で最近日本でも取り入られつつある「ジョブ型人事制度」とは全く逆行しています。
5段階評価で4 or 5がつく事もありますが、給料は数カ月の間、数千円UPするだけです。
とたまに自慢する人がいますが、いざ入社して耳にしても気にする必要はありません。
と言われても気になりませんよね。
そもそも仕事の成績の付け方は上司にもよるし、数千円の差を悲観する意味はありません。
同じチームだとしても、その程度の差は全然取り戻せるので、粛々と自分の仕事をすすめましょう☺
役員まで登りつめる方法は?
個人的には他人から好かれることだと思います。※ある程度仕事ができる事は大前提です。
私が住友化学に在籍していた頃、お偉い方(役員以上)が部長にあれこれと質問してました。
答えられないことが多かったため、すぐに役職が外され、部署異動となりました、
新しく着任した部長ははっきりと発言される方でしたし、毎日質問への準備を入念にしていました。
(そんな事に時間かけないで~…っとも思いましたが)
結果、気に入られたのか僕が在籍していた時はそのポストをキープしていました。
「好かれること」「気に入られること」はめちゃくちゃ重要です。
所謂「コネ」とか「コミュ力」にも近いですね。要は好かれ愛されることです。
こういう人は、仕事を進めるのも上手いです。
大きい企業だとチーム単位でプロジェクトを動かすので、個人の実績は見えにくいです。
また、チーム単位で活動するため、協調性や高いコミュニケーション能力が求められます。
頭が良くても重箱の隅を突くような仕事をしていてはダメで、
"どうやって案件をすすめるか"という問いに対して、答えを出す事が大切です。
1人でできることは限界があります。
自分で悩み続けるのではなくて、PDCAをしっかり回して、メンバーの適性を把握して仕事を分担して、タスクを素早く解決することが大切です。
住友時代、僕は若くて藍くて、他人を頼るのが上手くありませんでした。
また、ある程度形がまとまってから報告したい、という性格でした。
(ダメなタイプの完璧主義・・・)
自分の弱点を把握していたので、先に上司のアポをとる癖をつけました。
そうすると、強制的に報告を挙げなくてはいけません。
"やらざるを得ない"環境を作ってしまうと、生産性が爆上がりします。
ぜひ試してみてください。
他企業との年収比較
化学メーカーを志望している方は、化粧品、トイレタリーメーカー、製薬企業も視野に入れているかと思います。
化粧品・トイレタリーメーカーよりは年収が高い傾向にありますが、製薬企業には遠く及びません。
年収は入社難度ではなく、業界の利益率で決まるためです。
もちろん、「人件費にどのくらい充てるか」は企業の方針にもよります。
しかし、近年、企業は資産を抱え込んだり、株主に還元する傾向があります。
人件費を今更大幅に引き上げる事は期待できないでしょう。
因みに住友化学在籍時に、基本給を全社的に5,000円UPする嬉しいイベントありました。
その数か月後に労働組合費が上がりました(笑)
労働組合に所属していない管理職だけが得する結果になりました。
若手にとっては悲しい限りです。
「給付金後の増税」のトピックと似てますね。
いつの時代も"給付"と”税率/徴収率UP"はセットのようです。
余談
2022年頃から製薬会社の雲行きは怪しくなっています。
多くの方々の医療負担は3割で、残り7割は国が負担しています。
ご存じの通り、少子高齢化が進んでいる日本では財源が苦しく、これ以上負担は増やせません。
そして薬の価格を下げる動きがあります。
薬の価格は厚生労働省の管轄で、これまで2年に一度見直していました。
しかし今年から1年に一回になり、更にはジェネリック医薬品を販売する企業への補助金を手厚くしています。
製薬会社の利益率低下は進む可能性が高いです。
また、昔人気だったMRはここ5年で1万人削減(全体の15%)されました。
接待が禁止されたので仕事がないんです。
大手なら良いですが、私なら中小製薬会社は選びません
まとめ
いかがだったでしょうか?
「競争してガツガツイニシアティブがとりたい」という方には大手財閥メーカーは間違いなく苦痛です。
一方で、仲良く協力して働きたいという方にはピッタリだと思います。
企業文化は思った以上に自分のモチベーションに影響を与えるので、是非じっくり考えて決めてくださいね✨